究極雨女ほのぷーのディズニー放浪記

イベントはことごとく雨に見舞われる…そんな雨女を極めたほのぷーが、大好きなTDRについて綴ります。豆知識やBGSなど、知れば次回のインパさらに楽しくなるヒントを発信中!

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日本でも「Zip-A-Dee-Doo-Dah」廃止の動き!?スプラッシュ・マウンテンは今後どうなる?

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こんにちは。

ディズニー大好き雨女のほのぷーです。

 

2022年8月22日、東京ディズニーリゾートを周遊するディズニーリゾートラインのリゾートゲートウェイ・ステーションのBGMリストから「Zip-A-Dee-Doo-Dah」が削除され、ディズニーファンの間に衝撃が走っています。

 

当楽曲は東京ディズニーリゾートではおなじみの楽曲で、パークエントランスやリゾートライン車内など、様々な場所でBGMとして使われています。

 

中でも東京ディズニーランドの人気アトラクションスプラッシュ・マウンテンで流れる楽曲としての知名度が高く、今回の騒動によって今後当アトラクションはどうなるのか?という疑問と心配の声が上がっています。

 

今回は「Zip-A-Dee-Doo-Dah」削除の理由や気になるスプラッシュ・マウンテンへの影響原作のディズニー映画『南部の唄』の問題点などをご紹介していきます。

 

『南部の唄』が問題視されるワケ

今回問題になっている「Zip-A-Dee-Doo-Dah(ジッパ・ディー・ドゥー・ダー)」は、1946年に公開されたディズニー映画『南部の唄』の挿入歌です。

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出典:南部の唄 - Wikipedia

ジョーエル・チャンドラー・ハリスの著書『リーマスおじさん(Uncle Remus)』シリーズを原作とし、実写とアニメーションを融合させた作品として人気を博しました。

 

1947年のアカデミー賞ではZip-A-Dee-Doo-Dahがアカデミー歌曲賞、リーマスおじさん役を演じたジェームズ・バスケットが特別賞を受賞しています。

 

しかし、黒人差別問題において間違った歴史認識につながる恐れがあると抗議の声が複数上がり、アメリカではディズニー側の自主規制により1989年以後一度も公開されていません。

 

日本ではかつてVHSとレーザーディスクが販売されていましたが、現在はいずれも廃盤になっており入手することは実質不可能です。

 

一体なぜここまでこじれてしまったのでしょうか?

『南部の唄』のあらすじと問題点、そしてアトラクション「スプラッシュ・マウンテン」についてご紹介していきます。

 

ストーリー

舞台はアメリカ南部の農場、奴隷解放宣言後の再建時代のお話です。

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白人の少年ジョニーは家族と共に南部の農場へ移住してきましたが、父親が仕事でアトランタへ戻ってしまい寂しい思いをしていました。

 

家出しようとする彼を慰めたのは、農場の下働きの黒人リーマスおじさんが話すおとぎ話でした。

 

彼が語ったのは小さくて賢いブレア・ラビット(うさぎどん)が意地悪なブレア・フォックス(きつねどん)と乱暴者なブレア・ベア(くまどん)を知恵でこらしめるお話「ブレア・ラビットの笑いの国」です。

 

ジョニーは黒人の少年トビーや近所に住む少女ジニーと共におじさんの話にのめり込んでいきますが、ジョニーの母親は息子がリーマスおじさんに夢中になることを快く思っていませんでした。

 

そして迎えたジョニーの誕生日パーティーの日、兄たちにいじめられるジニーを目撃したジョニーは、ボロボロになりながらも彼女を助けます。

ひどい姿になった二人に手を差し伸べたのは、リーマスおじさんでした。

 

リーマスおじさんはパーティーに行けなくなってしまった二人を「ブレア・ラビットの笑いの国」のお話で励ましますが、ジョニーの母親はリーマスおじさんの話に夢中になってパーティーに出られなかったと激怒します。

リーマスおじさんは解雇され、農場を去ることになりました

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そのことを知ったジョニーは慌てて後を追いますが、誤って暴れ牛のいる放牧場に入ってしまい大怪我をしてしまいました。

サリーやアトランタから戻ってきた父親がジョニーに呼びかけますが、意識は戻りません。

 

そこへ事の次第を知ったリーマスおじさんがやって来ます。

彼がジョニーのそばで「ブレア・ラビットの笑いの国」の話を聞かせると、不思議とジョニーは意識を取り戻したのです。

 

父親はジョニーのそばを離れないことを約束し、母親はジョニーの気持ちを理解していなかったと反省します。

リーマスおじさんの解雇は撤回され、元気になったジョニーがトビーーやジニーと遊ぶ姿を優しく見守りながら、この素晴らしい日への喜びを込めた歌「Zip-A-Dee-Doo-Dah」を歌うのでした。

 

問題視される黒人の扱いについて

『南部の唄』は、映画公開当初から黒人の扱いについて大きな論争を巻き起こしています。

 

公民権活動家で全米黒人地位向上協会の事務局長を務めるウォルター・フランシス・ホワイトは、映画公開当時このような声明を発表しています。

北(アメリカ)と南(アメリカ)両方の観客を怒らせないように努めたことで、この作品は危険なほど美化された奴隷制のイメージを永続させるのに役立つこととなり残念に思います。

出典:南部の唄 - Wikipedia

ストーリーでもご紹介した通り、作中に黒人を侮辱するような描写はありません

むしろ黒人と白人の仲睦まじい姿が描かれています。

 

しかし、白人に仕えながらもそれなりに幸せに生きる黒人の姿こそが、史実とは異なるのです。

抗議はリーマスおじさんが白人が思い描く理想の黒人の姿として描かれていることに向けられているものであると考えられます。

 

つまり『南部の唄』が黒人差別の映画であると抗議しているのではなく、白人黒人の問題を美化して描くことで誤った歴史認識を招く恐れがあるということを危惧しているのです。

 

スプラッシュ・マウンテンは作中の物語が題材になっている

東京ディズニーランドをはじめとする世界のディズニーパークにあるスプラッシュ・マウンテンは、『南部の唄』でリーマスおじさんが語った「ブレア・ラビットの笑いの国」を題材にしています。

リーマスおじさんやジョニーといった登場人物は登場しません。

ですが、アトラクションのQライン(待ち列)ではリーマスおじさんの声を聞くことができます。

 

Qラインを進み、乗り場の少し手前まで進むと右側に居眠りをしているフクロウがいます。

この辺りで聞こえるおじいさんの声がリーマスおじさんだと思われます。

女の子:おじいちゃんおじいちゃん、うさぎどんのお話して!

ねえお願い、スプラッシュ・マウンテンでうさぎどんがした冒険のお話だよ!

リーマスおじさん:なに〜?うさぎどんの話か。

そうさなぁ、奴の冒険は昨日や一昨日のことじゃぁない。

ずうっとずうっと昔の話じゃ。

映画を見ることができない今、実写の登場人物の姿を感じられる貴重な場所とも言えますね。

 

アメリカはスプラッシュ・マウンテンの題材変更を決定

スプラッシュ・マウンテンの題材になっているのはあくまでもリーマスおじさんが語った「物語」であり、直接差別問題とつながるものではありません。

 

ですが、アメリカのディズニーランド(アナハイム)およびマジック・キングダム(フロリダ)では、抗議を受けスプラッシュ・マウンテンを『プリンセスと魔法のキス』を題材にした別のアトラクションに改装することが決定しています。

 

プリンセスと魔法のキス』は2009年に公開されたディズニー映画で、ディズニーで初めて黒人のプリンセスが登場した作品です。

まさに黒人に配慮した作品選びと言えそうですね。

 

しかし、実は『プリンセスと魔法のキス』も当時あった人種差別を正確に描いていないなどといった理由で抗議の声が上がっています。

万人が満足する作品はないので、この点は致し方ないのでしょうが…。

 

アトラクション名はティアナのバイユー・アドベンチャー(Tiana's Bayou Adventure)で、2024年後期にオープン予定です。

ちなみに東京ディズニーリゾートを運営している株式会社オリエンタルランドは、現時点でのリニューアルについては決まっていないものの、ウォルト・ディズニー・カンパニーとの間で検討を進めている旨を発表しています。

参照:東京ディズニーランドのスプラッシュ・マウンテンの題材変更「現時点ではないが検討中」。運営会社がコメント | ハフポスト NEWS

 

削除された「Zip-A-Dee-Doo-Dah」

さて、前置きが長くなってしまいましたが、ここから本題のZip-A-Dee-Doo-Dah削除問題について掘り下げていきます。

 

発端になったのはこちらのツイートでした。

ディズニーリゾートラインのリゾートゲートウェイ・ステーションで流れているBGMから、「Zip-A-Dee-Doo-Dah」が削除されているというもの。

 

意図や理由は明らかにされていないものの、『南部の唄』をめぐる問題と関係があるのではと取り沙汰されています。

 

東京ディズニーリゾートでは他にも複数の場所でZip-A-Dee-Doo-Dahが流れています。

・JR舞浜駅1番線発車メロディ

・ディズニーリゾートライン車内

・ボン・ヴォヤージュ

・東京ディズニーランドエントランス

・クリッターカントリー(TDL)

・スプラッシュ・マウンテン

・東京ディズニーランドホテル

・ディズニーアンバサダーホテルのピアノ など

2022年8月23日現在、これらの場所では今まで通りZip-A-Dee-Doo-Dahが流れているようです。

 

ですが、BGMの削除が南部の唄封印への一途を辿っているのだとしたら…。

アメリカのように、東京ディズニーランドのスプラッシュ・マウンテンも題材変更のリミットが迫っているのかもしれません。

 

【2022年9月15日追記】

ボン・ヴォヤージュや東京ディズニーランドエントランスでもBGMリストからZip-A-Dee-Doo-Dahが削除されました。

他のエリアでも順次削除されていきそうです…。

 

スプラッシュ・マウンテンは今後どうなるのか?

やはり気になるのは、東京ディズニーランドのスプラッシュ・マウンテンの今後の動向について。

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前述の通り、現段階ではスプラッシュ・マウンテンのリニューアルについて言及されていません。

 

しかし世界での差別問題を鑑みると、そう遠くない未来でリニューアルする可能性が高いのではないかと感じています。

 

楽曲に罪はない

今回話題になったのは『南部の唄』そのものではなく、同作品を題材にしたスプラッシュ・マウンテンでもなく、その劇中で使われている一楽曲です。

しかも歌が入っていないアレンジバージョンです。

 

たくさんの人に愛され「スプラッシュ・マウンテンの曲」という認識が広がったZip-A-Dee-Doo-Dahを、臭い物に蓋をするように隠す必要があるのか、疑問に感じるところではあります。

 

例えば、1954年に公開された『ダンボ』にはジム・クロウというカラスが登場するのですが、その名はかつて黒人差別的内容を含む州法「ジム・クロウ法」に由来するとされています。

さらに作中では黒人差別を意味するポーズをしている姿まで描かれています。

 

そして1955年に公開された『ピーター・パン』では、アメリカ先住民をレッドスキンと表現するなど、やはり差別的表現が含まれています。

しかし2023年度オープン予定の東京ディズニーシーの新エリアファンタジースプリングスでは、ピーター・パンをモデルにしたエリアが誕生する予定です。

 

Zip-A-Dee-Doo-Dahを封印するほど問題があるとすれば、これらの作品は問題ないのか?という疑問がわいてきます。

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Zip-A-Dee-Doo-Dahを知る多くの人は差別感情など全く持っていないでしょう。

そして、もし今後スプラッシュ・マウンテンがリニューアルされるとすれば、それこそ『南部の唄』=差別映画という間違った認識が広がる恐れすらあるのではないでしょうか。

 

しかし、『南部の唄』の公開によって不快な思いをしている人が大勢いるというのもまた事実。

 

どうにかアトラクションやZip-A-Dee-Doo-Dahを残存しつつ、正しい歴史を教えていくという方法がとれないものか…。

私はただの一ディズニーファンですが、もどかしい気持ちでいっぱいです…。

 

リニューアルするなら題材は何?

東京ディズニーランドのスプラッシュ・マウンテンがもしリニューアルするとしたら、後継するのは一体どのような題材なのでしょうか。

 

アメリカがリニューアルを発表した『プリンセスと魔法のキス』は、日本において初登場5位と悪くない興行成績を収めているものの、知名度はあまり高くありません。

だからこそアトラクションに採用して知名度を上げるというのも作戦としてはありなのかもしれませんが…。

 

個人的には、2016年に公開された『ズートピア』が最も違和感なく溶け込めるのではないかと思います。

大小様々な動物たちが登場するのでクリッターカントリーの世界に合いそうですし、日本での人気も非常に高いです。

 

昨今はショー・パレードへの露出が増えていることもあり、アトラクション化を望む声も少なくありません。

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とはいえ、私の一番の希望は現在のスプラッシュ・マウンテンのまま残ることです。

ディズニーファンの多くは同じなのではないでしょうか。

 

私たちは今後の動向を見守ることしかできませんが、リニューアルの可能性が捨てきれない以上、乗れるうちにスプラッシュ・マウンテンに乗っておいた方がいいのかもしれませんね…。

 

まとめ

ディズニーリゾートラインのリゾートゲートウェイ・ステーションのBGM変更に伴う今後の東京ディズニーリゾートへの影響についてのご紹介でした。

 

Zip-A-Dee-Doo-Dahの削除はやりすぎだという声が多いものの、『南部の唄』が正しい差別表現をしていなかったことで不快な思いをし、傷ついている人々がいるのもまた事実。

そのことを忘れずに、今あるスプラッシュ・マウンテンを楽しまなければいけないと肝に銘じるきっかけになった出来事でした。

 

差別をしないというのはその通りですが、過去に実際起こった差別を美化するのもまた差別。

中々難しい問題ではありますが、今後も東京ディズニーランドの動きに注視していきたいと思います。

 

それでは、また。

 

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