東京ディズニーランドのシンボルといえば、中央に大きくそびえ立つシンデレラ城。
パーク内のどのエリアからも見ることができるシンデレラ城は、ランドマーク的な存在です。
今回はそんなシンデレラ城にまつわる豆知識をご紹介していきます。
トリビアを知ってからインパすれば、きっと今までよりもちょっと奥深く楽しめるはずですよ。
シンデレラ城はその名の通り、ディズニー映画『シンデレラ』に登場するお城を再現したものです。
アメリカのフロリダ州にあるウォルト・ディズニー・ワールド内マジックキングダム・パークにもシンデレラ城があり、外観はほぼ同じ造りとなっています。
高さは51mで、東京ディズニーシーのプロメテウス火山と同じ高さを誇ります。
『シンデレラ』をまだご覧になってない方は、ぜひ映画を観てからパークに行ってみてください!
より一層映画の世界観を感じることができますよ。
\ オリジナル版も実写版も見られる! /
それでは早速本題です。
シンデレラ城にまつわる豆知識をご紹介していきます。
シンデレラ城はお城を高く見せるために強化遠近法という様式を用いて造られています。
強化遠近法は、映画や建築などにおいて遠近感による錯覚を利用して物の距離や大きさを実際よりも膨張して表現する技法のことです。
シンデレラ城もこちらの技法を用いて石垣や窓、扉などの装飾物が上に向かって段々小さくなっていくように造られています。
こちらの写真を見ると、上部と下部では石垣の大きさがまるで違うこと分かります。
シンデレラ城がお城として高く存在感があるように見えるのは、こういった技法による錯覚が助長しているからなのです。
ちょっと現実的なお話になりますが、シンデレラ城の一番高い塔には園内業務用のアンテナが設置されています。
パーク内で使用されている無線のために設置されているものです。
アンテナは電波が届きやすいよう高いところに設置する必要がありますが、パークの中央に位置し園内一の高さを誇るシンデレラ城であれば、園内の広い範囲をカバーできます。
シンデレラ城はシンボルとしてだけでなく、機能的にもパークにかかせない存在だったのです。
ちなみに、2番目に高い塔にはパレード音楽の中継用アンテナが設置されています。
こちらのアンテナは、パレードの音楽を統轄しているコントロールセンターから各フロートのスピーカーに音を送るための中継点として使用されているんですよ。
シンデレラ城の最も高い塔は金色をしていることをご存知でしょうか。
実はこちらにもちゃんと理由があるのです。
ディズニーの生みの親であるウォルトは生前、金色が好きでした。
そんなウォルトはアナハイムのディズニーランドにある眠れる森の美女の城にある金色の塔をとても気に入っていたそうです。
その後ウォルトは東京ディズニーランド建設中に亡くなり、パークの完成を見届けることができませんでした。
そこでウォルトが好きだった金色を目印に、天国から東京ディズニーランドを見つけられるよう空に最も近い天辺の塔を金色にしたのです。
ウォルトは天国からこの金色の塔を見つけて、ゲストがパークを楽しんでいる様子を見ているかもしれませんね。
シンデレラ城の正面には大きな時計が設置されています。
この時計、よく見てみるとなかなか珍しい作りをしていますよね。
実はこちらの時計は天文時計になっているのです。
天文時計とは、時間だけでなく太陽や月、十二宮の星座を示す装置を付帯した特殊な時計のことです。
チェコにあるプラハの天文時計が有名ですよね。
シンデレラ城の時計も文字盤の他に星座を模した盤が描かれていたり、太陽や月の位置を示すための針があったり、その特徴を見てとることができます。
シンデレラ城はお城の中を通り抜けることができる(※)のですが、その回廊にはシンデレラの名シーンを再現したモザイク壁画が5枚飾られています。
※城前ショーの開催時間前後など、通り抜けできない場合もあります。
こちらはフェアリーゴッドマザーの魔法でシンデレラがドレス姿に変身したシーンを模しています。
馬車の模様や花びら一枚に至るまで細かく描写されていてとても素敵です。
これらの壁画は、ガラスや天然石の欠片を組み合わせて一枚の絵を描くモザイク技法という技術で作られています。
ディズニーのイマジニアリングの一人であるドロシア・レドモンドによってデザインされたものをベースに、日本のモザイク職人が約1年かけて作り上げたものなんです。
約120色もの素材を使っているとも言われており、目を引く鮮やかさが印象的です。
以外と知られていない場所ですが、見応えのあるスポットですので見たことない方はぜひ一度行ってみてください!
先にご紹介したモザイク壁画ですが、実は壁画の中に「願いのピアス」と「呪いの指輪」と呼ばれるスポットがあります。
まずこちらが願いのピアスと呼ばれているものです。
舞踏会から立ち去るシンデレラが描かれた壁画で、左側にいる女性がしているピアスが願いのピアスです。
このピアスに触れながら願い事をすると願いが叶うというジンクスがあります。
このピアスの部分は本物のダイヤモンドでできているという噂もあるようですが、大きさからしてその可能性は限りなく低いのではと思っています。
2〜3cmもあるダイヤをむき出しで置いておくなんて、警備的にあり得ませんからね…。
おそらくクリスタルガラス製のものでしょう。
ですがジンクス自体はディズニーらしくとてもロマンチックで素敵ですよね。
一方でこちらが呪いの指輪と呼ばれているものです。
シンデレラがガラスの靴を履くシーンで左側にいる継母がしている指輪が呪いの指輪です。
この指輪に触れてしまうと不幸な出来事に見舞われるというジンクスがあります。
また一方で、この指輪に触れながら呪いをかけたい人を思い浮かべるとその人に呪いをかけることができるという話もあります。
人を呪わば穴二つと言いますし私はあまりおすすめできませんが、チャレンジしてみたい方はぜひ…(笑)
モザイク壁画がある回廊にある柱には、ある隠れキャラが描かれています。
シンデレラに登場する小動物たちです。
よく見てみると動物たちの他にリボンやボタン、ハサミなどが装飾されているのがわかります。
映画の中で動物たちがドレスを作っていたシーンを再現しているようですね。
柱を見る角度によってデザインも違って見えますので、ぜひ色んな角度から見てみてください。
シンデレラの舞台は平和な国ですが、お城はしっかりと攻守対策がなされているということが垣間見えるポイントがいくつかあります。
回廊の天井にはこのような立派な落とし格子があります。
敵の侵入を防ぐためのものですが、むき出しになっていると物々しさを感じますね。
十字架のような形をしたこちらは単なる模様ではなく、実は窓になっています。
このような窓は隙間窓と呼ばれ、敵が攻めてきたときに銃や弓矢を出して戦うための窓になっています。
こちらも石落としと呼ばれる小さな窓になっています。
城壁を登ってくる敵人に石や熱湯を落として防御するための窓です。
隙間窓や石落としは敵からの攻撃を防げるよう、必要最低限の大きさで作られているようですね。
シンデレラ城の上層部のところどころに、怪獣のような顔をした物体があることをご存知でしょうか。
なかなか奇妙な顔をしていますが、こちらは怪物をかたどった彫刻を雨樋にしたガーゴイルと呼ばれるものです。
西洋建築に多く用いられており、魔除けの意味も持つそうです。
ガーゴイルはシンデレラ城だけでなく、ホーンテッド・マンションでも見ることができますよ。
シンデレラ城の正面と裏正面の2箇所に、ある紋章が飾られています。
獅子と植物を組み合わせたとても凝ったデザインです。
実はこちら、オリジナルで作られたディズニー家の紋章なのです。
シンデレラ城のこのような部分にも隠れメッセージがあるとは、驚きですね。
最後におまけとして、シンデレラ城を最も綺麗に撮影できるスポットについてご紹介したいと思います。
「ディズニーに来たからにはシンデレラ城をバックに記念写真を撮ろう!」と写真を撮影すると、後ろに他のゲストが大勢写ってしまってなんだかイマイチな写真になってしまった…。
なんて経験はありませんか?
シンデレラ城前はいつも大勢のゲストで賑わっていますので、背景に人を写さずに写真を撮影するのは難しいです。
正面から写真を撮ると、このような写真になってしまいます。
お城は綺麗に写っていますが、背景にゲストがごちゃごちゃ写ってしまいなんだかパッとしません。
そこで私がおすすめするのが、こちらの場所です。
※↑こちらのマップは2019年のもののためシンデレラ城周りに囲いがありますが、2020年に工事が終了したため現在囲いはありません!
シンデレラ城の斜め前の橋の上です。
この場所から撮影すると…
どうでしょう!
背景に人が写り込むことなく、シンデレラ城と自分たちだけを撮影することができるのです!
実はこの場所には川が流れているため、後ろ側を人が通ることができません。
そのため、自分たちだけを写した写真を撮影することが可能なのです。
この場所から見るシンデレラ城は正面から見たのとはまた違った迫力があります。
ガイドマップの写真も、実は橋の上から撮影されたものなんですよ。
※2021年1月現在、新型コロナウイルスの影響によりガイドマップの配布は行っていません。
シンデレラ城にまつわる豆知識のご紹介でした。
建築様式から装飾に至るまで、細やかな東京ディズニーランドのこだわりが感じられたのではないでしょうか。
インパの際はぜひじっくりと建築物としてのシンデレラ城を堪能してみては?
それでは、よい旅を!