こんにちは。
ディズニー大好き雨女のほのぷーです。
東京ディズニーシーのシンボルはご存知ですか?
中央に大きくそびえ立つプロメテウス火山…ではなく、エントランス付近にあるオブジェアクアスフィアです。
ディズニーシーの玄関口でゲストを迎えるかのように置かれているアクアスフィア。
アクアスフィアを見ると「あぁ、ディズニーシーに来たんだな!」と思えますよね。
今回はそんなアクアスフィアにまつわる豆知識をまとめてご紹介していきます。
誕生秘話からBGMに隠された驚きのこだわりなど、ちょっとマニアックなところまでお話ししていきます!
トリビアを知ってからインパすれば入ったときのワクワク感が変わること間違いなしです。
ぜひ最後までお付き合いくださいませ!
アクアスフィアについて
アクアスフィアは東京ディズニーシーのエントランス口、プラザの中央に置かれているオブジェです。
アクアスフィアという名称は「aqua(水)」と「sphere(球体)」を組み合わせて作られた造語です。
水の惑星、つまり地球を意味しています。
直径は8mで、およそ3分半で一周する速さで左回転しています。
地球儀の表面は水が流れており、噴水からはときたま水しぶきが上がることもあります。
また、アクアスフィアは世界中にあるディズニーパークの中でも東京ディズニーシーにしかありません。
海をテーマにしたテーマパークというだけあって、東京ディズニーシーにふさわしいシンボルと言えますね。
アクアスフィアに隠された豆知識
それでは早速、アクアスフィアにまつわる秘話や豆知識をご紹介していきます。
地球儀がシンボルになった理由
まずはなぜ東京ディズニーシーのシンボルがアクアスフィアになったのかを紐解いていきましょう。
東京ディズニーシー建設当時、本家アメリカのディズニークリエイターはシンボルとして灯台を提案していました。
アメリカにおいて灯台は冒険の守り神の象徴であるため、海をテーマにしたディズニーシーにぴったりだと思ったからです。
ですが、日本では灯台というと港に寂しげに佇んでいるものという印象を持つ人が多いですよね。
そのため、オリエンタルランドとディズニーが話し合った結果ダイナミックな地球儀をシンボルにすることになったのです。
日本での灯台のイメージを明確にわかってもらうために、オリエンタルランドはディズニークリエイターを実際に日本の灯台に連れて行き見せたという逸話もあるようです。
このような経緯を経てアクアスフィアが誕生しました。
↑灯台は田舎の港町をイメージしたアメリカンウォーターフロントのケープコッドに置かれました。
ちなみにオリエンタルランド元社長の高知政知さんは、当初直径50mもの超巨大サイズを希望していたそうです。
それではさすがに大きすぎるということで現在の8mに落ち着いたようですが、50mとは想像がつかない大きさですね。
左回りに回転している理由
アクアスフィアは北極点から見て反時計回り、つまり左回りで回転し、およそ3分半で一周しています。
なぜ、左回りなのでしょうか。
この左回りは、地球の自転と同じです。
地球は地軸を中心に東向き、地球儀で言うと左回りで回っています。
地球が自転をしていることで私たちは生活を営むことができ、昼夜を感じることができるのです。
先にアクアスフィアは地球を表しているとお話ししましたが、この左回りの「自転」も地球を忠実に再現している要素のひとつなんですね。
地球を囲う月と星
さて、アクアスフィアは地球を表しているということが分かりました。
実はプラザには、天体を模したものが他にもあることをご存知でしたか?
まずはじめがこちら。
アクアスフィアの周りを囲うように描かれているこちらの模様は全部で8箇所あるのですが、よく見ると少しずつ模様が異なっています。
実はこちらの模様は月を模しており、8つはそれぞれ月の満ち欠けを表しているため、少しずつ柄が異なっているのです。
ひとつずつ見てみるとハーバー側が満月、東京ディズニーシー・ステーション側が新月になっています。
地球の周りを月が回っているように、ディズニーシーでも地球と月が表現されているのです。
続いてがこちら。
プラザにある街灯は、このように星のデザインになっています。
地球・月・星…と、天文の世界を存分に味わえるようなこだわりが隠されているようですね。
夜にライトアップされた姿もとてもオシャレでロマンティックです。
そして最後にもうひとつ。
写真をよく見ると、地面に横線のようなデザインが施されているのが分かりますでしょうか。
実はこちらの線は、ハーバー側から放射線状に伸びています。
私の個人的な見解ですが、この線は太陽の光を表しているのではないかと思っています。
メディテレーニアンハーバーから太陽が差すことでハーバー側の月は満月になり、反対側は地球(アクアスフィア)によって光が遮られているため新月になっているのではないでしょうか。
Googleマップで見てみると月の満ち欠けと太陽の光がわかりやすいです。
太陽の光についてはホテルミラコスタや東京ディズニーシー・ステーションから見ることができますので、機会があったらぜひ実物を見てみてください!
プラザで流れている音楽に隠されたこだわり
アクアスフィアがあるプラザのエリアでは、他のエリアと異なるBGMが流れています。
ここからはプラザの音楽についてのトリビアをご紹介していきます。
昼と夜で楽曲が違う
プラザで流れている音楽が昼と夜で別曲なのは有名ですよね。
朝〜夕刻に流れているのは「Aquasphere plaza〜Day」、夕刻〜夜に流れているのは「Aquasphere plaza〜Night」という曲名です。
作曲はどちらも作曲家兼シンセサイザーアーティストの故・冨田勲さんです。
東京ディズニーシー 5th アニバーサリー・ミュージック・アルバム
Aquasphere plaza〜Dayは明るくワクワクするような曲調であり、ダイナミックで壮大なオーケストラが冒険の始まりを感じさせてくれる楽曲です。
一方でAquasphere plaza〜Nightはシンセサイザーをベースにしたしっとりした楽曲です。
ディズニーシーをアウパするときにどこか寂しい気持ちになるのは、このBGMが寂し気な雰囲気を助長しているからかもしれませんね。
ちなみにAquasphere plaza〜DayからAquasphere plaza〜Nightに切り替わるタイミングは明確に「何時」とは決まっておらず、季節や日の長さによって変わります。
そのため、夏より冬の方がAquasphere plaza〜Nightが流れ始めるタイミングが早いんですよ。
プラザは三面立体音響になっている
ここからは音響技術の話になります。
少しマニアックな話になりますが、知ればきっとプラザの音楽の奥深さを体感していただけると思いますので、ぜひお付き合いくださいませ。
(私は音響の専門学校卒で現在も音響の仕事をしています)
皆さんは「立体音響」という言葉を聞いたことがありますか?
立体音響とはその名の通り、音が立体的に聞こえる技術のことを言います。
立体音響では音の広がりや奥行きなどの音の要素によって音場に臨場感を与えることができ、リスナーは音の方向や距離感まで感じることができます。
立体音響にはステレオ方式やサラウンド方式、バイノーラル方式など様々な種類がありますが、プラザでは上記のオーソドックスなものとは一味違った録音方法で立体音響が実現されています。
実はプラザでは、3つの異なる音源が同時に再生されているのです。
簡単にいうと、アレンジの異なる(※)同じ曲が3パターン同時再生されているということです。
※正確には「アレンジ違い」というほどの差はないように聞こえますが、分かりやすくするためにこのような表記にしています。
Aquasphere plaza〜DayとAquasphere plaza〜Nightはどちらも、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団というイギリスを代表するオーケストラが3回に分けて録音をしています。
作曲者の冨田さんは当初、3つのオーケストラに同時に演奏したもらおうと考えていました。
ですが実現できるスタジオが見つからなかったために断念し、全てロンドン・フィルハーモニー管弦楽団が演奏したそうです。
メトロノームの音だけを頼りに演奏されたため、若干の音のズレやアレンジの違い、さらにレコーディングのミックスの違いが生じるため、同じ曲といえどもわずかな違いを持った音源になったというわけです。
通常よりも遥かに多くの音が重なりあっているのですから、プラザのBGMが壮大に聞こえるのも納得ですよね。
↑プラザにあるスピーカーのひとつ。
他には植え込みに立ててあるものもあります。
ちなみにスタジオ録音された音楽は通常、最終的に録音した音を左右2音のステレオ状態に落とすミックスダウンという作業を行います。
つまり、この三面立体音響も実はそれぞれステレオ音源なのではないか…?と勘ぐってしまいます。
だとしたら三面ではなく6種類の音楽が再生されていることになり、音の広がりはもはや無限とも言えるでしょう。
さすがにこちらについては検証のしようがありませんが、音響を学んできた私はロマンを感じずにはいられません。
まとめ
アクアスフィアに隠された豆知識のご紹介でした。
ディズニーらしいロマンに溢れたこだわりを垣間見ることができましたね。
後半はつい熱く語ってしまいましたが、パーク音楽は細部までこだわりを感じられるので、ぜひ皆さんも今までよりもちょっと音楽にも耳を傾けながらパークを楽しんでみてもらえたら嬉しいです。
パーク内の音響については他にも気になっていることが多々あるのですが、なにせマニアックすぎるので需要があるのか否か…記事にしようか迷っています(笑)
気が向いたら書こうと思います。
それでは、冒険とイマジネーションの海へ行ってらっしゃい!
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