東京ディズニーシーの中央に雄大にそびえ立つプロメテウス火山。
パークのどこにいても見えることから、東京ディズニーシーのランドマークのような存在となっています。
実はこのプロメテウス火山、見る角度によって全く違う表情を見せることをご存知でしょうか。
今回は東京ディズニーシーの7つのテーマポートから見たプロメテウス火山の様子をストーリーと共にご紹介していきます。
東京ディズニーシーの中央・ミステリアスアイランドにある大きな山がプロメテウス火山です。
パークでも一際大きな存在感を放つこの火山は、ディズニーシーのシンボル的存在です。
公式のシンボルは入口にある地球儀・アクアスフィアとされています。
高さは51mでディズニーランドのシンデレラ城と同じです。
ディズニーシーの中ではタワー・オブ・テラーがあるホテル・ハイタワーの59mに次いで2番目の高さを誇ります。
プロメテウス火山は実在する山をモデルに作られました。
外見のモデルとなったのはイタリア・カンパニア州にあるヴェスヴィオ山。
日本では「ベスビオス火山」という方がポピュラーですね。
そして「プロメテウス」という名称は、ギリシャ神話の火の神プロメーテウスに由来します。
プロメーテウスは全知全能の神・ゼウスによって火を取り上げられ寒さに怯える人間を哀れみ、ゼウスの命に背き再び火を与えたとされています。
プロメーテウスが与えた火を基に、人間は文明や技術を発展させていきました。
人間にとって彼はまさしく「火の神」だったということです。
それでは早速、プロメテウス火山を巡る旅に出かけましょう!
メディテレーニアンハーバーは東京ディズニーシーのいわば玄関口。
こちらのテーマポートは20世紀初頭の地中海に面した南ヨーロッパの港町をモデルに作られています。
パークに入って最初に見るであろう風景がこちら。
広々と広がるハーバーの向こうに大きくそびえ立つプロメテウス火山。
上記の写真ではメンテナンス用の足場があるので少し見えにくいですが、山の稜線もはっきりとしており壮大で存在感があります。
日中ももちろん綺麗ですが、夜はライトアップも相まってとってもロマンティックで幻想的な景色を見ることができます。
この絶景をゆったりのんびり眺めることができるのも、ナイトショーが行われていない今ならではです。
アメリカンウォーターフロントのモデルは20世紀初頭のアメリカです。
ここから見るプロメテウス火山は少し距離があり、にぎやかなアメリカの街並みの奥に佇むように姿を現しています。
山のふもとには緑が生い茂っており、風景とも馴染んでいますね。
広いアメリカンウォーターフロントの中でも、にぎやかなニューヨークエリアやアトラクション「トイ・ストーリー・マニア!」のあるトイビル・トロリーパークからは火山の姿はあまり見えません。
にぎやかな都会と山を同じ視界に入れないよう工夫することで、その世界観を守っているのかもしれませんね。
ポートディスカバリーの舞台は20世紀初頭の人々が思い描いた未来のマリーナです。
東京ディズニーランドのトゥモローランドは実在する近未来をモデルにしている一方で、ポートディスカバリーはあくまでも架空の未来・レトロフューチャーです。
ポートディスカバリーは、明るい未来を想像し夢を博した人々の思いの塊なのです。
そんな未来の都市ポートディスカバリーから見たプロメテウス火山がこちら。
山肌は丸みを帯び、とても活火山のようには見えません。
山の周りには木々が生い茂り、よく見ると山の上部まで植物が生えているのが見えます。
活気を失ったその姿は死火山のようにも見えます。
ポートディスカバリーにはかつて、気象コントロールセンター(The Center for Weather Control=CWC)という気象や自然現象に関する研究をしている施設がありました。
CWCは巨大な台風を消滅させるストームディフューザーを開発するなど、かなり高度な技術を持ち合わせていたことが分かっています。
そんなCWCの研究によって、ポートディスカバリーではプロメテウス火山の噴火をコントロールできるようになったということを表しているのかもしれませんね。
その証拠に、ポートディスカバリーではプロメテウス火山の噴火音がほぼ全く聞こえません。
あれだけ近い距離にいてもあの轟音が聞こえないのは不思議です。
ロストリバーデルタは東京ディズニーシーの奥地に広がるジャングルで、1930年代の中央アメリカを舞台にしています。
そんなロストリバーデルタの中でも、インディ・ジョーンズ・アドベンチャー:クリスタルスカルの魔宮やレイジングスピリッツなどがある河の西側は他のエリアよりも地面が低くなっています。
この辺りは木々が生い茂っており、視界が狭いのが特徴です。
そんなロストリバーデルタから見たプロメテウス火山がこちら。
実は見えるのは火山の先端部分のみで、全容は見ることができません。
火山から距離があると見せることで、ロストリバーデルタが未開拓のジャングルであるということを助長しているようです。
マーメイドラグーンは映画『リトル・マーメイド』のその後の世界がテーマになっているテーマポートです。
ポップで可愛らしい装飾が特徴です。
そんなマーメイドラグーンからは、プロメテウス火山はほぼ見えません。
プロメテウス火山の手前には滑らかな山肌の岩があり、プロメテウス火山の荒々しい姿は見ることができません。
曲線で描かれた美しい風景と荒々しい火山が同じ視界に入らないように工夫することで、マーメイドの世界感を壊さないよう配慮されているようです。
アラビアンコーストは映画『アラジン』に登場するランプの魔人ジーニーが魔法で作り上げたアラビアンナイトの世界が舞台です。
幻想的で神秘的な雰囲気はまさに外国のようです。
そんなアラビアンコーストは建物に覆われている部分が多く、プロメテウス火山を目視できる場所は多くありません。
こちらはプロメテウス火山を望むことができるマーメイドラグーンに通じる橋の上から撮影した写真です。
プロメテウス火山の存在は見ることができますが、あくまでも遠くに立つ山として確認できるのみ。
山肌の様子までは目視することができません。
遠く離れた異国情緒溢れる国というイメージを大切にしているため、火山が遠く見えるよう配慮されているのかもしれませんね。
ミステリアスアイランドはプロメテウス火山を最も近くで見ることができるエリアです。
ここではアトラクション海底2万マイルやセンター・オブ・ジ・アースにも登場する科学者:ネモ船長の研究の成果を垣間見ることができます。
ここから見上げるプロメテウス火山は迫力満点です。
ゴツゴツとした岩肌がむき出しになり、火口から溶岩が流れた痕跡もしっかり見て取れます。
山の麓には溶岩の飛散を防ぐ防護ネットがあり、そのネットには溶岩が降って来た跡が残っています。
まじまじと見ると怖さを感じますね。
この付近では高温の水が勢いよく吹き出す間欠泉(かんけつせん)や火山ガスによって枯れてしまった植物を見ることができます。
今もなおプロメテウス火山の火山活動が続いているということを証明しているようですね。
東京ディズニーシーの7つのテーマポートから見たプロメテウス火山のご紹介でした。
各エリアによって見た目が違うのにはきちんと理由があったのですね。
皆さんはどこから見るプロメテウス火山がお好きでしたか?
インパの際は様々な角度から見るプロメテウス火山の魅力もご堪能くださいませ。
それでは、よい冒険を!