こんにちは。
ディズニー大好き雨女のほのぷーです。
今回は東京ディズニーシーのロストリバーデルタにある市場についての豆知識をご紹介します。
中には「市場なんてどこにあるの?」という方もいらっしゃるかもしれませんが、市場においてある物から歴史を紐解いていくと、ロストリバーデルタについてさらに深く知ることができます。
豆知識やバックグラウンドストーリーがお好きな方であればきっと楽しんでいただけると思います。
ぜひ最後までお付き合いくださいませ。
ロストリバーデルタについて
ロストリバーデルタは東京ディズニーシーの最も奥に広がるテーマポートです。
1930年代の中央アメリカのジャングルをテーマにしており、人気アトラクション「インディ・ジョーンズ・アドベンチャー:クリスタルスカルの魔宮」「レイジングスピリッツ」があるエリアとして有名です。
ロストリバーデルタの間を突っ切る形で流れている川は「エル・リオ・ペルディード(失われた河)」という名称で呼ばれています。
ハリケーンの襲来によって突如姿を現した河なので、そう名前が付けられました。
川の手前側はにぎやかな雰囲気の市場のエリアが広がり、川の向こう側には遺跡発掘の様子が伺える遺跡発掘エリアが広がっています。
川を挟んで異なる雰囲気を味わうことができるので、お散歩をしているだけでも楽しめるエリアとなっています。
ロストリバーデルタの市場の豆知識
それではここから本題です。
ロストリバーデルタの市場エリアは川の手前、レストランミゲルズ・エルドラド・キャンティーナの前の通りを指します。
通りには木造建築が立ち並び、メキシコを彷彿とさせる陽気なBGMが流れています。
ロストリバーデルタの中でも栄えているエリアであり、クリスマスシーズンには綺麗なイルミネーションが見られることでも有名です。
この場所にある市場をのぞいてみると、ロストリバーデルタの時代背景を紐解くヒントがたくさん隠されていることが判明しました。
早速ひとつずつご紹介していきます。
荷車に乗っているのはサトウキビ
ポートディスカバリー側から市場に向かうと、一番初めに目に入るのがこちらの荷車です。
なにやら竹のようなものが積まれていますが、こちらの正体はメキシコで多く作られているサトウキビ。
当時は砂糖の元になるような原材料があまりなく、サトウキビは重宝されていたそうです。
メキシコでは現在もサトウキビが多く生産されています。
メキシコのコーラはサトウキビでできた自然由来の砂糖を使用しているため、世界一美味しいと言われているんですよ。
その証か、なんとメキシコのコカコーラ消費量はアメリカを抑えて第一位だそうです。
また、こちらの荷車には樽も一緒に乗せられているのですが、樽の位置が度々変わります。
上記の写真では樽は荷台の奥に載せてありますが、先に載せたイルミネーションの写真では荷台の手前にあることが確認できます。
※イルミネーションの写真は2019年11月、荷車の写真は2020年9月に撮影したものです。
私たちゲストは実際に商人たちが活動している姿を見ることはできませんが、こういった細かい演出で人々の生活の様子を表現しているのですね。
メキシコを感じられるカラフルな布
つづいて小屋の中を見ていきましょう。
カラフルな布がたくさん飾られていますね。
これらは「サラペ」や「レボソ」と呼ばれるメキシコの民芸品です。
サラペは男性用の衣服、レボソは女性用のストールだそうです。
これらはメソアメリカ独特の染料で作られており、目を引く鮮やかさが特徴です。
サラペは18世紀から19世紀にかけて急速に発展していきましたが、現在も民芸店等で観光客向けに販売されています。
ポンチョ型のものなどは国内でも見かけますよね。
写真の真ん中にある白いテーブルにあるカゴには、何やら木製の小物が入っています。
実はこちらは洗濯バサミなんです。
市場では実際に使われている様子も確認できますので、ぜひ現地で探してみてくださいね。
ロストの川は魚が豊富だった?
つづいての小屋は魚小屋。
床やカゴの中に大量の魚があります。
これらの魚はおそらく、すぐ裏手の川エル・リオ・ペルディードで獲れたものでしょう。
上の方には干物もあります。
ものすごい量です。
大漁だったようですね。
この市場には一攫千金を夢見る開拓者たちも多く出入りしていたようですので、開拓者たちの食料にもなっていたのでしょう。
ミゲルは一攫千金を諦めていない?
ここで、市場の目の前にあるミゲルズ・エルドラド・キャンティーナの店主ミゲルのお話を少々ご紹介したいと思います。
ハリケーンの襲来によって突如現れたこの地域には、世紀の大発掘を狙う考古学者や一攫千金を夢見る開拓者たちが多くやってきていました。
ミゲルもその一人だったのですが、中々夢は叶わず途方に暮れていました。
ですが同じく一攫千金を求めてやってくる開拓者たちのためにレストランを開いたところ、なんと大成功!
ミゲルズ・エルドラド・キャンティーナはこの地域の大人気レストランになりました。
レストランの前にはこのような小屋があります。
ダイナマイトのようなものや発掘に使うであろう様々な工具、水筒などが置いてあります。
ミゲルが置いたもののようですが、こちらにある道具が度々なくなっていることがあるのです。
ミゲルはレストランで成功した今もまだ、一攫千金を諦め切れていないようですね…。
休憩中の商人小屋
続いての小屋は色々なものが並ぶ商人の小屋です。
床にカビが生えていたり木製の家具が変色していたりと、生活感がリアルに演出されています。
ちなみに、表には「DESCANSANDO(休憩中)」と書かれた札がかかっています。
商人がいないのは、休憩中だからなのですね。
サラペ
写真の中で一際目を引くのが天井から吊るされているカラフルな布。
そう、最初の小屋で織っていたサラペです。
先述した洗濯バサミもこちらで使用されています。
メキシコタイル
小屋の左端にあるのはサボテンや動物などメキシコの人々の身近なものが描かれたメキシコタイルです。
メキシコタイルは元々イスラムの世界で多用されていたものだそうです。
それがアラブ系民族に支配されていたスペインに伝えられ、その後スペインに支配されていたメキシコに伝わりこのような形になりました。
形成も色付けも全て手作業で行っているため、ハンドメイド特有の素朴な仕上がりになっているようです。
このようなところでアラビアンコーストとの繋がりを感じられるとは驚きです。
貝やビーズのお守り
棚にはたくさんのカラフルなビーズや貝殻、ボタンが入った小瓶が並べられています。
棚には出来上がったネックレスもかけられていますね。
瓶の中には宗教的な意味を持つ翡翠もあることから、ネックレスをお守りとして使っていたのかもしれません。
唐辛子
こちらは唐辛子です。
唐辛子はスパイシーなメキシコ料理にかかせないアイテムですよね。
小屋の机にはすり潰すための道具も置いてありますので、ここで唐辛子を香辛料にしていたようです。
作りたてのスパイス、美味しそうです…!
伝染病の特効薬も?様々な物が混在する物置小屋
いよいよ最後の小屋になります。
最後は様々な物が置かれた物置小屋です。
発掘された石像や壺
遺跡エリアで発掘された石像や壺がたくさん置かれています。
発掘に使ったであろう工具も一緒にありますね。
小屋に無造作に置かれているところを見ると、世紀の大発掘!ではなかったようですね。
セミーヤ
上の方に吊るされているこちらはマイチルという木ノ実を作って作られたセミーヤという楽器です。
振って使うリズム楽器で、主にアンデス音楽に用いられています。
お祭りのときに使うのかもしれませんね。
マラリアの特効薬キニーエ
こちらの小屋にたくさん置いてある「QUININE(キニーエ)」と書かれた木箱には、瓶が入っています。
キニーエはキナという木の皮で作られたマラリアの特効薬です。
マラリアはハマダラカという蚊を媒介して感染する熱病で、死に繋がる感染症として恐れられてきました。
ユカタン・ベースグリル・キャンプや市場付近にあるインフォメーションボードで流れているラジオでマラリアについて触れていますので、ご興味のある方はぜひ聞いてみてください。
まとめ
ロストリバーデルタの市場についてのご紹介でした。
さりげなく飾ってあるものにもしっかりと意味があり、バックグラウンドストーリーが用意されているのがディズニーの魅力のひとつですよね。
普段は通り過ぎてしまっていたという方も、ぜひ一度市場をのぞいてみてください!
それでは、よい冒険を。
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