こんにちは。
ディズニー大好き雨女のほのぷーです。
テーマポートごとに異なる世界観で私たちゲストを楽しませてくれる東京ディズニーリゾート。
それぞれのテーマポートによって建物や雰囲気、BGMなどが違い、お散歩をしているだけでもとても楽しめます。
そんな中でも今回は東京ディズニーシーのテーマポートのひとつであるミステリアスアイランドの照明にまつわる豆知識をご紹介していきたいと思います。
気づかずにスルーしてしまう方がほとんどであろう「照明」ですが、注意深く観察してみると興味深いこだわりが隠されていて面白いです。
ぜひ最後までお付き合いくださいませ。
ミステリアスアイランドについて
ミステリアスアイランドは東京ディズニーシーの中央に広がるテーマポートです。
舞台は1873年の南太平洋に浮かぶ火山島。
ここでは天才科学者であるネモ船長の功績の数々を見ることができます。
そしてミステリアスアイランドのシンボルと言えば、大きくそびえ立つプロメテウス火山。
ここから見上げるプロメテウス火山は迫力満点です。
▷▷プロメテウス火山についてはこちらで詳しくご紹介しています。
こちらもぜひあわせてご覧くださいませ。
ミステリアスアイランドの照明
そんな自然の驚異と神秘を感じられるミステリアスアイランド。
このエリアではネモ船長が発明したものの数々を見ることができます。
中央に広がる大きなカルデラ湖:ヴァルカンズ・コルドロンにある潜水艦ノーチラス号や小型潜水艇ネプチューン号はもちろん、センター・オブ・ジ・アースや海底2万マイルで使われている様々な発明品はほとんど彼が手がけたものなのです。
そしてもうひとつ、ネモ船長が発明した有名なものがあります。
ミステリアスアイランドにあるコイルがついた照明器具。
これはネモ船長が発明した無線送電ができる電灯です。
1870年代にすでに無線送電を行っていたネモ船長…おそるべし。
ここからは、そんな無線送電の電灯を含むミステリアスアイランドの様々な照明についてご紹介していきます。
ランタン
まずはカルデラ湖周辺で見ることができるこちらの照明について。
ランプのような形をしたこちらの照明は、ガスや灯油などの燃料を燃やして光を得る照明です。
オレンジの温かな光で癒してくれます。
自然光の照明
続いてはミステリアスアイランドにあるレストラン「ヴォルケイニア・レストラン」内でのみ見ることができる照明です。
昼間は太陽光、夜は月光によって集めた光を照明として使っています。
そのため昼間はオレンジがかった光、夜は青白い光を放ちます。
ちなみに、ロストリバーデルタにあるアトラクション「インディ・ジョーンズ・アドベンチャー:クリスタルスカルの魔宮」のQライン(待ち列)でも同じ仕組みが使われている場所があります。
こちらの円盤も自然光を利用しているため、昼間と夜で光の色が違うのです。
有線送電の電灯
ここからは電気を使った照明についてご紹介していきます。
まずこちらは電気を使った照明のうち、有線で送電が行われているものです。
センター・オブ・ジ・アース付近の洞窟や海底2万マイルのQラインなど、比較的色々なところで見ることができるタイプです。
照明につながっている電線を辿っていくと、このような装置にたどり着きます。
どうやらこの装置から電気が送られているようです。
今で言うコンセントのような役割を持っているのかもしれませんね。
無線送電の電灯
最後にご紹介するのは、無線で送電が行われている照明についてです。
照明器具の近くに青色のコイルがあるのが特徴です。
なんとこちらの照明は、地熱発電所で作られた電力をワイヤレスで飛ばし照明についたコイルで受信しているのです。
そしてこの無線送電の照明の一番の特徴は、プロメテウス火山が噴火すると照明がチカチカと点滅することです。
ここからはその理由について探っていきたいと思います。
無線送電と地熱発電所
昨今スマートフォンの充電などでワイヤレス送電が実用化され始めてきましたが、そんな技術を1870年代に実用化していたネモ船長。
まさしく天才科学者です。
さて、ここからはミステリアスアイランドの電気の仕組みについてご紹介しながら無線送電の秘密について考察していきます。
ミステリアスアイランドの電気の源
無線送電の話に入る前に、ミステリアスアイランドでの電気の供給源について触れておきます。
カルデラ湖に隣接するプレートを見てみると、地中の奥深くで発生した高温の蒸気が地表まで押し上げられており、そのエネルギーを発電に利用していると記載されています。
ミステリアスアイランドでは、島全体の電気をすべて地熱発電で賄っているのです。
地中から噴出する蒸気を使い、タービンを回すことで電気を得る発電方法のこと。
ミステリアスアイランドの地熱発電所があるのは、中華レストランであるヴォルケイニア・レストラン。
実はこの場所は島に電気を供給する発電所だったのです。
ヴォルケイニア・レストランの料理もすべて地熱発電によって調理されているようですね。
地熱発電所の仕組み
地熱発電所があるヴォルケイニア・レストランでは、店内の随所でその様子を見ることができます。
蒸気が電気に変わるまで、順に追っていきましょう。
まずはエネルギーの元となる蒸気を地中の地熱貯留層から汲み上げます。
お店の外、センター・オブ・ジ・アースの出口付近にあるこちらの太いパイプがその役目を担っています。
こちらのパイプが地熱発電所につながっているのですが、それが店内向かって右側のエリアにあるこちらの装置です。
EXHAUST GASSES(排気ガス)、THERMAL INTAKE(吸熱)、PRESSURIZED OUTFLOW(加圧流出)の3本のパイプに分かれています。
汲み上げた蒸気は様々な装置を通り、運ばれていきます。
蒸気には熱水や不純物などが含まれているため、そのようなものを除去・分離していくのでしょう。
パイプは店内左側にあるこちらのタービンへつながっています。
蒸気の力でタービンを回転させ、そのエネルギーから電気を得ているのです。
そしてタービンで発電された電気はどこに集約するのかと言うと…
店内で一際目立つこちらの装置、変圧器に運ばれます。
装置の上部には何やら見覚えのある形をしたものがついています。
ミステリアスアイランドで見た無線送電の照明についていたものと酷似していますね!
このコイルから島の電灯へと無線で送電されているのです。
昨今話題になり始めたワイヤレス送電で最も有名なのは、磁界を用いる方法です。
送信側のコイルに電流を流すと磁界が発生し、受信側のコイルが磁界を受け電磁誘導が発生することによって電気が流れるという仕組みです。
ミステリアスアイランドでも送電にはふたつのコイルが使われていますので、似たような仕組みなのかもしれません。
しかし現代でも無線送電できる距離は数cmから数mであり、ネモ船長の技術がとてつもなく高いことが分かります。
プロメテウス火山が噴火すると照明が点滅する理由
先にもご紹介した通り、無線送電の照明はプロメテウス火山が噴火するとチカチカと点滅します。
一体なぜなのでしょうか。
ミステリアスアイランドのクルーさんに聞いたところ、火山から出る電波の影響で送電が不安定になるからという回答を頂きました。
それを踏まえて個人的にもう少し掘り下げて考察してみます。
私が最もしっくりきたのは、噴火時にプロメテウス火山から発生する電磁波(※)によって磁場が変化し、送電に影響を及ぼしているのではないかという説です。
※電波=電磁波の一種です。
ここでは分かりやすくするために電磁波と表記します。
地震や火山噴火の兆候として電磁波が発生するという話を聞いたことはありませんか?
その電磁波をキャッチすることができれば、自然災害を予測できる可能性があると言われています。
また、火山が噴火するときはマグマの中にあるガスや蒸気が一気に噴き出すため、磁場が変化することがあるそうです。
これらの事案を鑑みても、噴火時に発生する電磁波によって磁気が発生している可能性があります。
仮に無線送電の電灯が電磁誘導を用いたワイヤレス送電だとしたら、電磁波や磁場の変化は送電に影響がありそうですよね。
これが、私が想像するプロメテウス火山が噴火すると無線送電が不安定になる理由です。
とても奥が深く、謎も多いミステリアスアイランド。
ミステリアスアイランドで噴火に遭遇した際は、ぜひ無線送電の照明にも注目してみてくださいね。
まとめ
ミステリアスアイランドの照明にまつわる豆知識のご紹介でした。
現代の科学でも実現できていない長距離の無線送電を実現しているネモ船長。
彼の探究心と技術の高さはとんでもないですね。
そんな彼の作り上げた秘密基地であるミステリアスアイランド。
訪れた際はぜひテーマポートの世界観や作り込み、そして照明にも目を向けてみてください。
それでは、良い冒険を!
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