東京ディズニーリゾートでは様々なお土産が販売されています。
カチューシャやポシェットなどの身につけグッズからお菓子や文房具、アパレルや日用雑貨など種類豊富でつい迷ってしまいますよね。
ここからはそんなお土産…ではなく、とあるお土産ショップにまつわる豆知識をご紹介していきます。
今回のお話の舞台は東京ディズニーシーのメディテレーニアンハーバーにあるショップ「ヴィラ・ドナルド・ホームショップ」です。
様々な日用雑貨が揃うこちらのお店には、一体どのような物語が隠されているのでしょうか?
ヴィラ・ドナルド・ホームショップについて
東京ディズニーシーの玄関口であるメディテレーニアンハーバーは、20世紀初頭の南ヨーロッパの港町をイメージしたテーマポートです。
エントランスからハーバーへ続くミラコスタ下=世界通りには様々なショップが立ち並んでいます。
そんな世界通りから少し左手側に向かった先にあるのがヴィラ・ドナルド・ホームショップです。
2012年11月18日にクローズした「ロミオ・ウォッチ&ジュエリー」と「ジュリエット・コレクション&トレジャー」というふたつのお店の跡地にできたショップで、毎日が楽しくなるようなホームグッズを中心に販売しています。
もちろん、ドナルドグッズもありますよ。
ヴィラ・ドナルド・ホームショップの豆知識
それでは、ここからはヴィラ・ドナルド・ホームショップにまつわる豆知識をご紹介していきます。
バックグラウンドストーリー
むかしむかし、ポルト・パラディーゾにドナルド・マラードギューという若者がいました。
マラードギュー家とクワッキュレット家はお隣同士でしたが、両家は対立していました。
あるとき、マラードギュー家とクワッキュット家はパーティーを開きます。
そのパーティーで出会ったドナルドとデイジエットは意気投合。
やがて二人は結婚しました。
二人の結婚を機にマラードギュー家とクワッキュット家は隣同士の家をくっつけてひとつの大きな家に改装し、仲良く暮らしました。
そして時は流れ20世紀初頭。
ここでは彼らの子孫たちが、生活がより楽しくなるような日用雑貨を販売しています。
ちなみに、デイジエットというのは「デイジー」と「ジュリエット」を組み合わせた造語です。
二人の軌跡を辿るプロップス
垣根を越えて両家を結びつけたドナルドとデイジエット。
店内には、そんな二人の愛の軌跡が隠されています。
二人が出会ったパーティー
店内レジ後ろの壁に、大きな壁画が飾ってあります。
これはドナルドとデイジエットが出会うきっかけになったパーティーの様子です。
子供たちが仲良くはしゃいでいる様子が描かれていますね。
そして絵をよく見ると、右側にマラードギュー家の紋章、左側にクワッキュット家の紋章が飾ってあります。
これらの紋章は、お店の中でも随所で見ることができます。
訪れた際はぜひそれぞれの家で探してみてくださいね。
ちなみに、こちらのパーティーの絵はルネサンス期に活躍した画家ボッティチェリの「ナスタジオ・デリ・オネスティの物語」という作品のパロディになっています。
大きなテーブルを囲う様子だけでなく、背景のテントや木の形、山の形までそっくりですね。
結婚式の思い出
マラードギュー家とクワッキュット家の間には、ちょっした展示スペースがあります。
右側に飾ってあるイラストはドナルドとデイジエットの結婚式でのワンシーンを描いたものです。
手を合わせる二人はとっても幸せそうな表情をしています。
イラストの他にも羽根ペンや彫像などがありますが、これらも結婚式の記念品のようですね。
有名な格言
続いては、店内レジ横にあるこちらの絵に注目してみましょう。
ヨーロッパの美しい街並みを背景に、幸せそうなドナルドとデイジエットが描かれています。
書かれている文字は「Amor vincit Omnia」。
これはラテン語で愛はすべてに打ち勝つという意味です。
有名な格言のひとつですが、発祥はなんと紀元前。
ラテン文学の発展に貢献したとされるウェルギリウスの第一作である『牧歌』から来ています。
対立していた両家を和解させるだけでなく、家をひとつにするほどに打ち解けるきっかけを与えた二人。
愛はすべてに打ち勝つという言葉は、そんな二人にピッタリな言葉です。
『ロミオとジュリエット』との共通点
突然ですが、皆さんは『ロミオとジュリエット』をご存知でしょうか?
イングランドの有名な劇作家シェークスピアが書いた恋愛悲劇の名作です。
実は、ヴィラ・ドナルド・ホームショップではそんなロミオとジュリエットを感じさせるようなポイントがいくつか隠されているのです。
ストーリーについて
ロミオとジュリエットは、対立していたモンタギュー家とキャピュレット家の二人が恋に落ちる物語です。
二人は密かに愛を育みましたが、そのことが周囲に広まり二人は親族たちによって引き裂かれてしまいました。
最後はジュリエットが仮死の毒を飲んで親族たちを巻く手段に出ますが、計画を知らなかったロミオはジュリエットが亡くなったと勘違いし自ら命を絶ってしまいます。
そして仮死状態から目覚めたジュリエットは悲しみに暮れ、ロミオの後を追ってしまいました。
真実を知ったモンタギュー家とキャピュレット家は、ついに和解しました。
…というのがロミオとジュリエットの大まかなストーリーです。
ヴィラ・ドナルド・ホームショップのバックグラウンドストーリーと少し似ていますよね。
ロミオとジュリエットは悲しい結末を迎えますが、ヴィラ・ドナルド・ホームショップは誰も傷つくことなくハッピーエンドを迎えています。
有名な話をモチーフにしていても最後は必ずハッピーエンドを迎えるという点は、ディズニーのこだわりのひとつなのかもしれませんね。
名前について
先にデイジエットは「デイシー」と「ジュリエット」を合わせた造語だとご紹介しましたが、ロミオとジュリエットに由来する名前はそれだけではありません。
ロミオとジュリエットの苗字はそれぞれモンタギューとキャピュレット。
もうお分かりですね。
マラードギュー家とクワッキュレット家の名前はそれぞれ、モンタギュー家とキャピュレット家をもじって付けられたのです。
個人的には、「クワッキュレット」はアヒルの鳴き声のような響きがユニークで面白いなと思いました(笑)
あの有名なシーンを再現?
ヴィラ・ドナルド・ホームショップには、このようなドナルドの像があります。
上を向き、何やら嬉しそうな表情をしています。
そしてドナルドの視線の先には…
デイジエットがいます!
これはロミオとジュリエットの有名なバルコニーのシーンを再現しているのです。
ドナルドの後ろから天井を見上げるとまさに映画のワンシーンのよう。
ヴィラ・ドナルド・ホームショップに訪れた際はぜひドナルドとデイジエットの姿も見てみてくださいね。
まとめ
ヴィラ・ドナルドホームショップにまつわる豆知識のご紹介でした。
有名な絵画のパロディ作品があったり、ロミオとジュリエットのワンシーンを再現していたり、店内には知ると面白いポイントがたくさん隠されています。
ヴィラ・ドナルド・ホームショップに訪れた際はぜひ、ショップ誕生のきっかけとなったドナルドとデイジエットにも注目してみてください。
それでは、良い冒険を!
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