軽食からコース料理まで、様々なレストランがある東京ディズニーシー。
お店によって提供しているメニュー、コンセプト、特徴などが異なるため、雰囲気の違いを楽しみながらお食事を堪能するのも楽しみ方のひとつです。
中でも東京ディズニーシーの玄関口であるメディテレーニアンハーバーは、南ヨーロッパの街並みを再現した情緒あふれるテーマポートです。
まるで海外旅行をしているかのような非日常感を味わえるエリアとして定評があります。
今回はそんなメディテレーニアンハーバーにあるレストラン全8店舗のコンセプトとBGS(バックグラウンドストーリー)をまとめてご紹介していきます。
何気なく利用していたレストランには、知られざるストーリーが存在するかも?
メディテレーニアンハーバーについて
メディテレーニアンハーバーは東京ディズニーシーに入って最初に通るテーマポートです。
20世紀初頭の地中海に面した南ヨーロッパの港町をモデルにしており、のどかで優雅な雰囲気が漂います。
ハーバーを囲うように建つ大きな建物は、東京ディズニーシー・ホテルミラコスタ。
パークの中に宿泊できる特別なディズニーホテルとして人気があります。
メディテレーニアンハーバーは他のテーマポートに比べるとアトラクションの総数は少なめです。
ですがその分お土産ショップやレストランが多いエリアとなっています。
メディテレーニアンハーバーのレストラン
メディテレーニアンハーバーには全部で8つ(※)のレストランがあります。
※ポップコーンワゴンを除く。
- カフェ・ポルトフィーノ
- ザンビーニ・ブラザーズ・リストランテ
- マンマ・ビスコッティーズ・ベーカリー
- ゴンドリエ・スナック
- リストランテ・ディ・カナレット
- マゼランズ
- マゼランズ・ラウンジ
- リフレスコス
軽食からコース料理まで取り揃えており、アルコール提供があるお店も多いです。
それでは早速、それぞれのお店のBGSをご紹介していきます。
カフェ・ポルトフィーノ
ハーバーの周りに広がるポルト・パラディーゾ・エリアにあるレストランからご紹介していきます。
まずご紹介するのはハーバー向かって左側にあるカフェ・ポルトフィーノです。
タイプ:バフェテリアサービス
座席数:約570席(テラス席含む)
主なメニュー:肉料理・パスタなど
アルコール:有
バフェテリアサービスとは、各自がトレーを持ってカウンターに並んだ料理を選び、テーブルに着く前にお会計を行うシステムのことです。
レストランの特徴
カフェ・ポルトフィーノはプライオリティ・シーティング(PS=事前受付)の対象ではありませんが、座席数が多いためピークの時間帯を避ければ長時間並ぶということはほとんどありません。
店内は広々とした座席配置のため、ゆったりとお食事を楽しむことができます。
お天気のいい日はテラス席もおすすめですよ。
お料理はとてもボリューミーなので、食べ盛りのお子様がいらっしゃる家族連れにもおすすめです。
バックグラウンドストーリー
カフェ・ポルトフィーノは元々漁師をしていた男性が漁師仲間のために開いた地中海料理レストランです。
しかしお店が繁盛するようになると小さな店舗では賄いきれなくなり、隣にあった漁網修理屋を改装してダイニングエリアを広げることにしました。
この作戦は大成功。
お店は漁師たちだけでなく、地元の人々、そして私たちゲストみんなから愛されるレストランになりました。
入り口から向かって左側のエリアが漁網修理屋を改装して作ったエリアです。
こちらのエリアでは投網やブイ、ガラス製の浮き玉など漁の道具の数々を見ることができます。
▷▷カフェ・ポルトフィーノについて詳しくはこちらをご覧くださいませ。
お料理に隠された店主のこだわりや、ザンビーニ・ブラザーズ・リストランテとのつながりについてもご紹介しています。
ザンビーニ・ブラザーズ・リストランテ
続いてはカフェ・ポルトフィーノからさらに道なりに進んだ先にあるザンビーニ・ブラザーズ・リストランテです。
タイプ:カウンターサービス
座席数:約840席(テラス席含む)
主なメニュー:パスタ・ピッツァ・スウィーツなど
アルコール:有
比較的お手頃な価格でイタリアン料理を堪能することができます。
レストランの特徴
ザンビーニ・ブラザーズ・リストランテはメディテレーニアンハーバーで最も座席数が多いレストランです。
店内は1階と2階の2フロアあり、どちらもテラス席があります。
特に2階のテラス席はハーバーを一望することができます。
バックグラウンドストーリー
ザンビーニ・ブラザーズ・リストランテはその名の通り、ザンビーニ家の3兄弟が経営するレストランです。
ザンビーニ一族はこの辺りでは有名な大地主で、ポルト・パラディーゾやエクスプローラーズ・ランディングの土地を保有していました。
そんなとき、ザンビーニ兄弟たちは探検家や冒険家たちが集まる学会S.E.A.の精鋭たちと出会います。
彼らの活動に強く感銘を受けた兄弟はフォートレス・エクスプロレーションの土地をS.E.A.の活動拠点に譲ることに。
さらにワインとオリーブの圧搾所を改造してレストランを開き彼らをもてなすことにしました。
そして誕生したのがザンビーニ・ブラザーズ・リストランテだったのです。
店内ではワインの樽や木箱など、圧搾所だった頃の面影を感じられるプロップスが数多く残されています。
▷▷ザンビーニ・ブラザーズ・リストランテについてはこちらでご紹介しています。
ザンビーニ兄弟とミラコスタの関係、店内のプロップスなど詳しくご紹介していますので、ご興味のある方はぜひこちらもご覧ください。
マンマ・ビスコッティーズ・ベーカリー
続いてはミラコスタ通りを抜けてすぐ右側にあるパン屋マンマ・ビスコッティーズ・ベーカリーです。
タイプ:バフェテリアサービス
座席数:約150席(全てテラス席)
主なメニュー:パン・スウィーツなど
アルコール:なし
東京ディズニーシーで唯一のパン専門店です。
私はテイクアウトして、ショー待ちをしているときによく食べていました。
レストランの特徴
店内に座席はなく、すべてテラス席になっています。
座席数はあまり多くないため、混んでいる場合は少し離れたベンチなどで食べるのがおすすめです。
キャラクターがデザインされた可愛らしいパンやスウィーツもありますよ。
開園から閉園間際まで運営していることが多く、時間帯を選ばずに利用できるのも嬉しいポイントです。
バックグラウンドストーリー
マンマ・ビスコッティーズ・ベーカリーはビスコッティー夫人が営むイタリアン・ベーカリーです。
ビスコッティー夫人は村人たちから「お母さん(マンマ)」と呼ばれて親しまれていることから、このように名付けられました。
優しくてアットホームな店内にはたくさんの焼き立てパンと淹れたてコーヒーのいい香りが広がります。
夫人が作るパンは村人たちの元気の源。
店内には夫人お気に入りの雑貨や可愛い食器などが並べられています。
ゴンドリエ・スナック
お次はハーバー向かって左の方向へ進んだ先にあるゴンドリエ・スナックについてご紹介していきます。
タイプ:カウンターサービス
座席数:約120席(全てテラス席)
主なメニュー:ワンハンドメニュー・スウィーツなど
アルコール:有
ヴェネツィアをイメージしたエリアパラッツォ・カナルの玄関口に位置しており、まるで海外のような優雅な雰囲気の中で軽食をいただくことができます。
レストランの特徴
店内に座席はなく、すべてテラス席になっています。
座席数はあまり多くないので、混雑時はパラッツォ・カナルやアメリカンウォーターフロントなどお近くのベンチで食べるのがおすすめです。
バックグラウンドストーリー
ゴンドリエ・スナックがある場所は、かつてゴンドリエ(ゴンドラの漕ぎ手)たちの社交の場として使われていました。
ゴンドリエたちが各々スナックを持ち寄ったり、コーヒーを飲んだり、休憩をしながら交流を楽しんでいました。
やがてそのいい香りに誘われ、村人たちも集まって交流するようになっていきます。
それを見兼ねたゴンドリエたちは、みんながより寛げるようにとお店に改装することに。
この作戦は大成功で、ゴンドリエ・スナックはゴンドリエ、村人、そして私たち旅人たちが交流できる場所に生まれ変わりました。
お店の看板はゴンドラの上にアイスクリームが乗っているデザインです。
遊び心ある演出ですね。
リストランテ・ディ・カナレット
続いてはアメリカンウォーターフロントすぐ手前にあるリストランテ・ディ・カナレットについてご紹介していきます。
タイプ:テーブルサービス
座席数:約220席(テラス席含む)
PS:対象
主なメニュー:ピッツァ・パスタなど
アルコール:有
東京ディズニーシーで美味しいピッツァを食べるなら間違いなくココ!
日本最大級の石窯で焼いたピッツァをいただくことができます。
レストランの特徴
リストランテ・ディ・カナレットはメディテレーニアンハーバーのレストランの中でもちょっとリッチなレストランです。
マルゲリータが1,920円(※)とお値段は少々お高めですが、イタリアさながらの豪華な雰囲気の中でお食事を楽しむことができます。
※2022年12月現在
座席は店内とテラス席があり、お天気のいい日はテラス席もおすすめです。
運河を運航するゴンドラを眺めながらいただく本格イタリアンは、特別感を味わえますよ。
バックグラウンドストーリー
リストランテ・ディ・カナレットという店名は、ヴェネツィアの有名画家ジョヴァンニ・アントニオ・カナルの愛称である「カナレット」にちなんで名付けられました。
店内にはカナレットの描いた絵画や肖像画が飾られており、雰囲気はまるでアートギャラリーのようです。
また、お店の看板には黄金の獅子がモチーフとして取り入れられています。
かの有名なサン・マルコ広場でも見られる彫像で、ヴェネツィアを象徴する有翼のライオン「ヴェネツィアの獅子」をデザインしたものです。
マゼランズ
続いてはハーバーの向かい側、エクスプローラーズ・ランディングにあるレストランを見ていきましょう。
まずはマゼランズをご紹介していきます。
タイプ:テーブルサービス
座席数:約200席
PS:対象
主なメニュー:肉料理・魚料理など
アルコール:有
入り口はこの後ご紹介するマゼランズ・ラウンジと共通です。
建物の入り口フロア(2階)がマゼランズ・ラウンジ、下に降りたフロア(1階)がマゼランズになっています。
レストランの特徴
マゼランズのお料理は基本的にコースのみで、東京ディズニーシーで最もリッチなレストランです。
記念日や誕生日など、特別な日に利用するのがおすすめです。
店内に一歩足を踏み入れれば高級感溢れる空間が広がります。
バックグラウンドストーリー
マゼランズがあるのは大きな要塞フォートレス・エクスプロレーション。
大航海時代、ここは冒険家や探検家たちが集い、冒険話に花を咲かせた憩いの場でした。
世界一周を成し遂げたフェルディナンド・マゼランに敬意を表し名付けられたマゼランズという店名。
マゼランズでは、マゼランが旅した世界各国の料理を堪能することができます。
また、マゼランズは大きく3つのお部屋に分かれています。
- 大きな地球儀のあるメインダイニング
- 天球儀のある小部屋アーミラリー・チェンバー
- ワインセラーを模した秘密の隠し部屋ワインセラーダイニング
それぞれコンセプトや世界観が異なるため、案内された部屋によって異なる雰囲気を味わうことができます。
▷▷マゼランズについて詳しくはこちらでご紹介しています。
各部屋ごとのストーリーやワインセラーダイニングにまつわるお話もご紹介していますので、ご興味のある方はぜひこちらもあわせてご覧くださいませ。
マゼランズ・ラウンジ
続いてはマゼランズ・ラウンジについてご紹介していきます。
タイプ:テーブルサービス
座席数:約70席
主なメニュー:スウィーツ・スナック
アルコール:有
マゼランズ・ラウンジはマゼランズの2階フロアにあるラウンジです。
東京ディズニーシーでは数少ない、お酒をメインに扱うお店です。
レストランの特徴
マゼランズ・ラウンジはマゼランズ2階の吹き抜け部分に囲うように座席が配置されています。
ワイン、ビール、カクテル、ウィスキー、ブランデーなどアルコールの種類も非常に豊富です。
お食事はスナックなどの軽食のみで、あくまでもお酒中心のラウンジです。
もちろん、ソフトドリンクメニューも豊富に用意されていますよ。
ちょっとした休憩にもってこいのラウンジです。
バックグラウンドストーリー
マゼランズと同じ建物内にあり、コンセプトはマゼランズと同じです。
上を見れば巨大な天井画、下を見れば大きな地球儀があり、壮大で厳かな雰囲気の中でお酒を嗜むことができます。
カクテルを注文すると、バーテンダーがシェイカーを振って作ってくれます。
バーカウンターは16世紀の帆船をモチーフにしており、クラシカルかつ遊び心あるデザインです。
リフレスコス
最後にご紹介するのはリフレスコスです。
タイプ:カウンターサービス
座席数:約90席(テラス席あり)
主なメニュー:スモークターキーレッグ
アルコール:有
マゼランズの入り口向かいにある軽食レストランで、目玉商品のスモークターキーレッグを中心に販売しています。
レストランの特徴
東京ディズニーシーで唯一、スモークターキーレッグを扱うお店です。
お店の周りは常に香ばしい匂いが立ち込めており、香りに連れられて入ったことがあるという方も多いのではないでしょうか?
座席はテラス席がメインで、大きく開けた中庭で噴水を眺めながらお食事をいただくことができます。
バックグラウンドストーリー
リフレスコスはスペイン語でリフレッシュメントという意味です。
冒険についてあれやこれやと長く語ってしまう冒険家や探検家たち。
リフレスコスは、そんな彼らが移動しなくても食事ができるようにと作られたお店です。
看板には、この地で活動していたS.E.A.の紋章が取り入れられています。
お店がオープンした1538年は、S.E.A.の設立年でもあります。
ザンビーニ家からこの地を譲られたS.E.A.の精鋭たちは、リフレスコスやマゼランズでまだ見ぬ世界に思いを馳せ、熱く語り合っていたのでしょうね。
まとめ
東京ディズニーシーのメディテレーニアンハーバーにある8つのレストランのご紹介でした。
みなさんのお気に入りのレストランはありましたか?
同じテーマポート内でも、お店によって全く異なる雰囲気を味わうことができます。
レストランに訪れた際はぜひ、隠されたストーリーやプロップスにも目を向けてみてください。
お料理の味が今までよりも深く感じられるかもしれませんよ。
それでは、良い冒険を!
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